
vol.23「広島に原爆を落とす日」
[原作]つかこうへい(小説「広島に原爆を落とす日」より) [脚本・演出]渡辺和徳
[出演]高野愛・藤原儀輝・中村猿人・玉一祐樹美・芝原れいち・KOH・初芝美緒・芝原啓成・塩澤優希
[日程]2025年11月21日(金)〜24日(月祝)
[劇場]劇場 東京・両国 シアターXカイ
[一般]4,000円(割引回)/4,300円(前売)/4,500円(当日)
[学生]2,500円(全日程)
※学生チケットは、公式サイトのみのお取扱いです。当日、受付にて学生証を確認いたします。
※開演1時間前より、入場の整理番号を配布いたします。
11/21 [金] | 22 [土] | 23 [日] | 24 [月祝] |
13:00 | 13:00 | 13:00 | |
19:00(割) | 18:00(割) |
ABOUT

9PROJECTの秋公演は、つかこうへいの「広島に原爆を落とす日」の小説版を舞台化し、シアターXでいたします。1979年、西武劇場(現在のPARCO劇場)で風間杜夫スペシャルとして初演。1984年に「野生時代」に小説版が発表されましたが、その後つか自身による再演はなく、正式に残された戯曲もない幻の作品となりました。
本公演では初演時の戯曲は使用せず、1984年の小説版をベースに新たに脚本を書き起こし、舞台化します。9PROJECTではこれまでにも「かけおち」「二代目はクリスチャン」「つか版・忠臣蔵」など、多くのつかこうへい作品(小説・ドラマ)を舞台化してきており、好評を博しています。
原爆投下という忘れ得ぬ悲劇を、つかこうへいはいかに描いたのか…9PROJECTから生まれる新たな“つか作品”に、どうぞご期待ください!
上演にあたって
「広島に原爆を落とす日」は、自分にとっても縁の深い作品です。2010年の公演(演出:岡村俊一 構成を担当)では、稽古中につかさんが亡くなり、図らずも追悼公演となりました。2015年の公演(演出:錦織一清 潤色を担当)でも脚本に関わり、節目節目で向き合う作品だな、と感じています。
今回の公演では、初演時の戯曲をベースにしていた過去の公演と異なり、小説から新たに脚本を書き起こすことにしました。犬子恨一郎という一人の将校を主人公に、日米開戦から終戦までを描く壮大なフィクションです。恨一郎は、二度と核兵器が使われることのない世界を願い、自分が最も愛する女性を犠牲にして原爆投下のボタンを押すことを決意します。作中で繰り返し語られるのは、「原爆は人間の正しい意思のもとに投下されなくてはならない」というものです。「そんなものがあるはずがない」という登場人物の回答は当を得たものではありますが、それこそ、つかこうへいがずっと探し続けていたものだと僕には思えるのです。
後年でも、つかさんは度々作品の中で、原発について語ってきました。原子力を、人間には扱いきれない「人智を越えたエネルギー」としながらも、人間にはそれを乗り越える強さがあると、つかさんは信じていたように思います。恨一郎が語る「私のあなたに対する想いは、広島四十万市民を皆殺ししてもなお余りあるものなのです」という台詞は、それを象徴する言葉に他なりません。
二度と核が使われることのない“新しい世界”を夢見て、原爆投下のボタンを押した男と、それを受け止めた女。二人の強い意志の力が、今を生きる私たちへの問いかけになればと思っています。
脚本・演出 渡辺和徳
STORY
太平洋戦争開戦前夜——
アメリカに勝利するにはドイツの参戦が不可欠と判断した時の首相・重宗伊作は、一人の刺客の女を呼び寄せる。
その女こそ、髪百合子。
三百年続く刺客の一族・髪一族の末裔であり、犬子恨一郎が幼い頃に出会い、誰よりも愛した女であった。
髪島の浜で、十年ぶりに再会する、恨一郎と百合子。
しかし恨一郎は、日本の勝利のため、冷たく百合子をドイツへ送り出す。
そして真珠湾攻撃を立案し、わずかな艦隊でアメリカに大打撃を与えることに成功した恨一郎。
しかし、アメリカはその裏で、たった一発で何十万もの人間を殺すことができるという新型爆弾・エンジェルの開発を続けていた。
戦況は次第に悪化し、敗戦に向け、突き進んでいく日本とドイツ。
果たして、エンジェルは完成するのか。
その時、エンジェルが投下されるのは、日本かドイツか——?
「私のあなたに対する想いは、広島四十万市民を皆殺しにしてもなお余りあるものなのです」
CAST

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人

三咲暁人
TICKET
◇全席指定席 S席 7,500円 / A席 6,500円
◇北区民料金 S席 6,750円 / A席 5,850円
STAFF

脚本 – 渡辺和徳 わたなべかずのり
脚本家・演出家 9PROJECT主宰 1978年、東京都生まれ。
1999年、つかこうへいが主宰する劇団、北区つかこうへい劇団に7期生として入団。当初は俳優として入団するも、つかこうへいに文才を認められ、氏のもとで作・演出を学ぶ。2003年、少年隊ミュージカル PLAYZONE「Vacation」で脚本業を開始。以降、商業演劇を中心に数多くの演劇作品の脚本・演出を手がける。現在は舞台、映像を問わず脚本・演出を手がける他、演技・脚本・児童向けなど、各種ワークショップの講師も行っている。2022年6月より、一般社団法人日本文化大衆演劇協会アドバイザー就任。

演出 – 三咲暁人 みさきあきと
劇団暁 座長 1997年11月14日生まれ 出身地:栃木県
劇団暁(げきだんあかつき)三咲夏樹(みさきなつき)座長の長男として幼少期から大衆演劇の舞台に立つ。花形・若座長を経て、2023年5月劇団暁の座長に昇進。自身の劇団で毎日舞台に出演する中、芝居・舞踊の構成・演出も手掛けている。また大衆演劇以外に商業演劇の舞台にも出演。2023年11月には渡辺和徳が主宰する9PROJECTの舞台「つか版 忠臣蔵」の主演を務めた。その他、日本文化大衆演劇協会の主催する特別公演などでも構成・演出を数多く手掛けている。

音楽 – SADA さだ
ベーシスト / 作曲家 / 編曲家 / 破天航路メンバー
他アーティストへの楽曲提供を始め、ライブおよびレコーディング、アレンジング、プロデュース、トラックメイキング、TV アニメ楽曲提供など音楽製作に携わる幅広い分野に従事している。古典日本舞踊と洋風音楽との融合や民族楽器とのジャムセッション主催など音楽的実験や実験的演奏にも取り組む。
制作:有限会社 篠原演劇企画
運営:株式会社 TRY・ACT孝
舞台監督:原義則(舞台猫乃手)
音響:内藤勝博(北とぴあ)
中田摩利子(ABCホール)
照明:株式会社 ALL・LIGHT・ASSOCIATE
協力:吉田興行株式会社
主催:(一社) 日本文化大衆演劇協会
お問合せ
(有)篠原演劇企画 03-3905-1317(12:00〜19:00)